【シャニマス×ダンロン】にちか「それは違くないですかー!?」【安価進行】 Part.4
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303: ◆vqFdMa6h2.[saga]
2022/07/01(金) 23:35:14.18 ID:O/LSqR+T0

……それは、この島に来るまでの話。
先入観で練り上げられた、粘土で出来たイメージと想像だけのマガイモノ。

私が接した浅倉透は、目の前に立つ浅倉透に相違なかった。
勿論、こいつは浅倉透本人ではない。
あくまで本人の人格をもとに作られたコピー、それでも私はその名を冠するに値するだけの人間だと思う。
人並みに苦心して、人並みに悩んで、人並みに不器用で。
そういう人間くささも併せ持つ、浅倉透が……私の知る浅倉透なのだ。


透「……それならそれでいいよ。私は、ノクチルの浅倉透じゃなくて……ここにいる『浅倉透』だから」

透「そう、胸を張って言えるようにしてくれたのが……雛菜なんだ」


瞳に、私自身の姿が映る。
正面から、頭の隅からつま先まで、楕円の黒丸の中にすっぽりと納まった私は不細工な面をしていた。
掻きむしった髪の枝毛が、口に入りそうな乱れ方をしていて、瞳孔は収まり悪くだらしなく開いている。
その瞳を持つ女とは、大違いだ。
凛として立つ、その背筋には少しのブレも感じない。
一本の芯、市川雛菜と過ごした時間が、そこには通っていた。




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