15: ◆xa8Vk0v4PY[saga]
2022/06/06(月) 00:46:36.84 ID:Sev9O2YP0
打合せが終わり、輝子は自分の家に帰って来た。
ふらふらとおぼつかない足取りで、目は虚ろで、元気どころか生気を感じない。
家は暗く、誰もいなかった。
電気を点け、独りの家に足を踏み入れた。
自室に入る。やはり暗い部屋の明かりを点けると、部屋の隅にはトモダチが、キノコが置いてあった。
暇さえあればいつも愛でていた、キノコが。
いつものように霧吹きを吹きかける。ひっそりと佇むその姿が愛しくて、大好きだった。
その姿を見ていると、なんだか、なんだかすごく悲しくなってきて、彼女は肩を震わせて、声を出さずに泣いた。
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