12: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:44:35.06 ID:sRuakiC/0
このみ「プロデューサー? まあ、好きよ。普通に男性として。でもまあ、積極的に私がセクシーをアピールするまでではないかもね」
莉緒「私も。向こうから『好きだ、つきあってくれ』って言われたら考えるけど、まあ……歌織ちゃんや風花ちゃんの方がずっと好きだってわかってるしね」
風花「えええ? わ、私ってそんな風に見られてたんですか?」
13: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:45:27.60 ID:sRuakiC/0
莉緒「なるほど。140日に1度のチャンスか」
このみ「そう考えると、あの風花ちゃんがああいう行動に出たのも理解できるわね」
歌織「はあ……私にはまだまだ覚悟が足らなかったんですね」
14: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:47:17.62 ID:sRuakiC/0
このみ「うふふ。今日は明日に備えて、早めに散会しましょうね。風花ちゃんは翌日に残らないタイプだけど、酔うのは早いから」
莉緒「明日、8時だったわよね?」
歌織「え!? 8時……?」
15: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:48:03.81 ID:sRuakiC/0
実際にはそうではなかった。
いや、そうではなかったようだ。
プロデューサーさんは時間通り、朝の8時に私の部屋のインターホンを押した。
おかしくなるぐらいに、そしてお仕事と混同してるんじゃないかと思ってしまうぐらいにキッカリ朝8時にインターホンが鳴ったのだ。
16: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:48:57.28 ID:sRuakiC/0
P「実は俺は、映画が好きだ」
電車の座席に座ると、プロデューサーさんは重大な秘密を告白するかのように私の顔に口を近づけて言った。
P「忙しいので映画館へはなかなか行けないが、今でもDVDをたくさん買って見ている」
17: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:50:42.02 ID:sRuakiC/0
P「今日、見に行くパラノーマル・アクティビティな」
照れ隠しなのか、プロデューサーさんは急に話題を変えた。
P「元々は自主制作映画だったんだ。撮影は全部、制作者の自宅。それも7日間で取り終え、制作費はなんとたったの1万5千ドルだ」
18: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:51:46.83 ID:sRuakiC/0
映画館に着くと、既に予約してあったのか、プロデューサーさんはすぐにチケットを発券する。
風花「あ、チケット代……」
P「いいって。今日はエスコートさせてもらう」
19: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:53:02.98 ID:sRuakiC/0
カップルの寝室のドアが、2人の寝ている間に勝手に開くシーンに私は悲鳴を上げかけた。
風花「きゃ……」
その時だった。暖かな手が伸びてきて、私の手を握ってくれた。
20: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:53:59.19 ID:sRuakiC/0
P「もしかして苦手だったかな? ホラー映画は」
風花「き、聞いてませんでしたよぉ〜ホラーだなんて」
P「前に仕事でミイラの役をやった時は……」
21: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:55:24.88 ID:sRuakiC/0
P「さて、この後まだいいかな?」
風花「もちろんいいですけど、どうするんですか? 次の映画です?」
P「いや、今日はもういいかな」
22: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:56:24.51 ID:sRuakiC/0
P「ネクタイ、どれがいいかな?」
風花「その柄ならこっちの色が良くないです?」
P「……俺には派手すぎないか?」
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