安価でSSを書かせて頂きます
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26:名無しNIPPER[saga]
2022/04/08(金) 22:11:07.25 ID:K7oSWg9M0
サイレン音、叫び声、何かが激しく落下する音。
突然街は喧騒に包まれた。
入り組んだ路地の一本から主婦らしい女が走り出る。
全力疾走だ。後ろから無数の人間が__
__もう、きっとそうなのだろう。無数のゾンビ共が、群れを成して女を追いかけまわしている。バイクに乗っている時間はない。
「逃げましょう!」
私は言うや否や既に走り出していた。
男も私に追従している。
「くそ! なんなんだ、これは!」
男が悪態をつく。
主婦がどうやら人間らしい。私たち目掛けて走り続けている。
擦り付ける気なのだ。
「二手に分かれましょう!」
私は叫んだ。そうしてから声がやつらをおびき寄せる可能性に気付いた。
「私は右に!」
男が右指を前方に指し示す。
そこには住宅街へ続く一本と、郊外の港湾地帯に続く三叉路があり、男は住宅街の方へと向かうらしかった。
「左に行きます!」
明確な目的があれば話は早い。そうして加速していくにつれ、先のことを考え出す。
状況は最悪に近い。
何が起こっているのかてんでわかっていない。そもそも生き残れるかも怪しい。しかし__
__山。
あそこに行けば、やつらの数も少なくなるのではないだろうか。
そんな取り留めもない思索を巡らしていると、前方の道に幾匹かのゾンビが見えた。



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