ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
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87:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 00:57:09.82 ID:XVB8s0iW0
今回ばかりは、主神派も自分たちの過ちを認めるしかなかった。
ジュベレウス復活のため光の属性を優遇した結果、
かえって闇が増大してしまったのだから。

ただし、アンブラ族の魔への傾倒は副次的ながら益もあった。
そのおかげで、以前と比べて悪魔への対処が容易になったという点である。

エーシルが隠遁して以降、人間界への悪魔侵入は徐々に増大しつつあった。
侵犯者やそれに次ぐ上位者たちは、
隠遁したロキの行方を警戒して本格介入はしなかったものの、
知能が低い大多数の下等悪魔は
憚ることなく人間界へと食指を伸ばしていったのである。

彼らは人界生命を手当たり次第に殺害し、その魂を貪り喰らった。
またある程度の知能がある悪魔は、魂の「味付け」のために人間を誑かし、
恐怖や苦痛を与えることも好んだ。

だが当然それら悪行は野放しにはされなかった。魔へと傾倒したアンブラ族が
これら無法者の討伐を積極的に行い始めたからである。

それ以前からも、アンブラ・ルーメン族は
人界の守護者として、侵入した悪魔の狩りを行ってきていた。
他にもエーシルの長子たる混沌神族や、
二大氏族には劣るもののそれ以外の人間たち、
そして天界からも協力として兵が頻繁に参じていた。

変わったのはその活動の比率だった。
アンブラ族の魔への傾倒以降、悪魔狩りの9割以上をアンブラ族が
担うようになった。

これについての理由は複数あった。
まずは「正義」を証明するため。
魔へ傾倒したとはいえ、魔界陣営に与したのではないことと、
今までと変わらず人界の守護者であると。

次いで、人界内の最大守護者となり、主導権を強めること。
悪魔狩り活動をアンブラ族の制御下におくことで、
天界による派兵といった介入を減らし、
人界内における天界の影響力を削ぐのが狙いだった。


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