274:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 13:25:49.28 ID:XVB8s0iW0
5 前夜
ヴィグリッドから脱出した二人は、
現実と虚無の間にある「狭間の領域」に潜った。
そして魔帝側へ先制攻撃を行うための準備を始めた。
これは当初の予定にはなかったものである。
もともと、スパーダは魔帝軍の侵攻開始後に動く予定だった。
彼には「創造」を破る術がないため
賢者・魔女の介入が必要であり、
それを確実に得るには開戦後に参戦するべきと考えていたからである。
しかしエヴァの同行がその制約を解消することとなった。
彼女はすでにいくつもの対創造用の試作式を完成させ、
それらを組み込んだ魔導器製造や試験にも携わった経験があった。
その彼女の技能とスパーダの力を合わせれば、
魔帝軍の侵攻開始を待たずに動くことができ、
人間界への被害を最小限に抑えることが可能だった。
エヴァの選択は、スパーダに精神的支援のみならず
最良の活路をも与えてくれたのである。
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