17:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 00:20:06.63 ID:XVB8s0iW0
また彼らは全能性を失っていたにせよ、
己の周囲環境を変える程度のことは可能だった。
それ自体は幻まがいの産物であったものの、
原初のOMNEたるジュベレウスから観測されることで、
現実として固定することが可能だった。
こうした手法により、神々は自身の記憶をもとに周囲を彩った。
ある神々は、自分たちが所有していた旧世界の縮図を庭園のように作り、
またある神々は、闇に食われてしまっていた眷属や臣下を復活させた。
加えてジュベレウス自身も直属の配下衆を創りだした。
彼女は慈悲深く寛容、純粋で善良であったものの、
それゆえ戦いに必須の闘争性や狡猾さが不足していたため、
この配下衆はそれを補填する武人的性質が強く備えられていた。
後世にてジュベレウス派、あるいは「四元徳派」と呼ばれた集団の誕生である。
彼らは主神直下の兵かつ組織運営を担う官僚として、光陣営の背骨となった。
こうしてジュベレウスの存在を基礎として、
神々によって金色の天空と山野が描かれ、
小さな世界群が生み出され、そこに住まう民が出現し、
これらを治める組織も構築され、
この光の領域は一つの世界として存在を確定させた。
原初世界群の崩壊後、最初に形を成した新世界。
『天界-パラディソ』の出現である。
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