ドラ「のび太くんが」のび「ドラえもんが」「「消えた!!?」」
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7: ◆86inwKqtElvs[saga]
2022/02/10(木) 21:32:34.10 ID:7TpWqrtf0

 ドラえもんはタイムテレビで何とか過去の映像を探ろうとしていた。学校の玄関に場所を設定し、時間設定を弄っていく。だが普段ではあり得ないほどにノイズが多く、殆ど受信できていないに等しかった。

「ダメだ。やっぱりこのあたりは時空の揺らぎが強すぎて、タイムテレビで確認することもできない」

 三人は不安げにドラえもんを見る。

「のび太は結局、どこに行ったんだ?」

 ジャイアンは先ほどから置いてきぼりを食らっていたので、作業が中断したのを見計らって真っ先に質問した。

「多分、時の裂け目に嵌ってしまったんだと思う」

「鮭の目? なんだよそれ」

「ジャイアン、裂け目。シャケの目じゃないよ」

「んなことわかってるっつーの!!」

 スネ夫の横やりをゲンコツで黙らせた後で、また質問が繰り返される。

「なんか、しずかちゃんはククルの時みたいなことがのび太に起こったって言ってたぞ」

「似ているけど、少し違う。時空乱流が原因じゃないんだ」

「というと?」

 スネ夫が問い返す。ジャイアンは頭を悩ませていた。

「時の裂け目っていうのはね、亜空間に干渉した時に起きるものなんだ」

 ドラえもんは時間に関する知識を丁寧に説明していく。

「時空乱流は、歴史が大きく変わりそうな時に起こる。起こる現象は似ているけど、根本的な原因は違うんだよ」

「それがどうしたんだ?」

「時空乱流は自然に発生する場合もある。これは未来の世界でもメカニズムはよくわかっていない。けどね、時の裂け目は必ず人災なんだよ」

「人災?」

「うん。……亜空間で何かが起きているんだ」

「何かって……」

 しずかが心配そうに机の引き出しの方を見る。引き出しは相変わらず沈黙したままだ。

「亜空間に大規模な干渉を起こすと、時々亜空間への裂け目が出来てしまうんだ」

「大規模な干渉?」

「例えば、建物を建築したりね」

「建物を建築?」

「あまりないよ。キミたちも、タイムマシンで亜空間を移動しているときに、タイムマシンとすれ違ったことはあっても建物を見たことはないでしょ?」

「ああ、確かに」

 三人は納得した。確かに見たことはない。

「亜空間に建物を作るっていうのは、こちらの世界にほとんど影響を及ぼしたりはしないことなんだ」

「のび太が思いっきりやられてるじゃねーか!」

「相当な例外だよ。やっぱりのび太は運が悪いんだけどね。でも」




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