ドラ「のび太くんが」のび「ドラえもんが」「「消えた!!?」」
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10: ◆86inwKqtElvs[saga]
2022/02/10(木) 21:34:41.14 ID:7TpWqrtf0

「うーん、うーん」

 可能性を信じてぽいぽいと道具を四次元ポケットから取り出していくが、やはり時空に関する道具は殆ど使い物にならない。

「やっぱり駄目だ、使える道具はない」

「ない、じゃねーよ! のび太があぶねぇんだぞ!?」

「タケシさん、落ち着いて。ドラちゃんも一生懸命なんだから」

「あのさ、ちょっといい?」

 スネ夫がおずおずと手を挙げて問いかけてきた。スネ夫は機械を扱うことに関しては、かなり柔軟性を持っている。何かアイデアがあるのだろうか。

「えっとさ、今のネットでもそうだけどさ、ネットにアクセスできなくてダウンロードできなくても、自動でアップデートしてたりするじゃない」

「全然意味わかんねぇぞ説明しやがれ」

「えっと、要するに……時空乱流か時の裂け目が起きるまえに、そういう自動的更新してたりした中に、例えば情報がなかったりしないかってこと。ニュースサイトとかは今の時代でも当たり前にメール送られてくるじゃんか」

 ネットやパソコンに詳しくないジャイアンや静香はまだ意味がよくわかっていなかったが、それ以上にドラえもんが興味を示したことの方が重要だとすぐに悟り、それ以上の茶々は入れない。

「『タイムニュース』♪」

「これは今スネ夫くんが言ったように、今言った時代のネット配信されるニュースと殆ど変わらない」

「違うのは、どの時代にいても関係なく、起点とする時間に起きたニュースをちゃんと配信するってこと。この場合、未来のニュースも送られてくるということ。時空の裂け目が起きる前に起きたニュースは、ここに保存されているんだ」

 端末はタブレット型だが、現代のタブレットよりも入る情報量が膨大らしい。最大容量は、

「ゼタバイト!?」

 驚いているのはスネ夫だけだった。

「まあ、未来は音楽や動画だけでなく、立体映像や時間の概念も送ったりするからね。それぐらいの容量がいるんだ」

「それってすごいの?」

「今の時代の、地球にあるデジタルの総情報量が0.7ゼタバイトじゃなかったかな」

「……すごいの?」

「キロとかテラとかは単位なんだよ。1キロは1000、1メガは1000000、みたいに単位が変わっていく。メガの上がギガ、ギガの上がテラ、ペタ、エクサと続いて、ゼタって単位があるんだ」

 算用数字のみで表すと『1000000000000000000000』となる。

「で、この端末には全部埋まってるわけじゃないから、六割ぐらいかな、二十二世紀最初の年を基準に、過去も未来も百年単位のニュースが入ってる。自動更新は時空の裂け目が出来た時から止まってるけど、それまでは普通に動いていた筈だよ」

「さっき、今わたしたちの時代のネットの総情報量がそれぐらいって……」

 パソコンなどに詳しいわけではない静香などはあまりにも情報が多すぎて調べられるのかと不安になってしまうが、

「立体映像のファイルが大きかったりするだけで、ニュースそのものの情報量は新聞とかと変わらないよ。同じことを言っていても、文字だけの情報はファイルが小さいし、動画は大きい。それと一緒だよ」

 ジャイアンは苦手だろうが、タブレットの中のファイルを洗って何か情報がないか、それを調べるしかとりあえず今出来ることはなさそうに思えた。
 同じ型のタブレットを取り出し、リンクを繋げ、全部のタブレットでファイルを閲覧できるようにすると、

「キーワードは『時空乱流』『時空の裂け目』『2015年』あたりでいいのか?」

「うん。みんなはパソコンで調べるのと同じようにやってくれたらいい。ボクは最近活動を起こした『時空犯罪者』がいないか、とにかく調べてみるよ。このあたりは未来の情勢を知ってるボクじゃないと難しいだろうから」

「そうね。とにかく、わたしたちには情報が足りないんですもの、やってみるしかないわ」




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