長谷川千雨「鳴護アリサ、って知ってるか?」(再・改)1(ネギま!×とある禁書)
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53:ちさめンデュ ◆nkKJ/9pPTs[saga]
2022/02/05(土) 22:15:43.79 ID:X0nxwUci0

「…さて、馴れ合うつもりは無いんだが。
君には礼を言うべきなのか、ねっ!」

「ちっ!」

「…あわわわ…」

意味不明の事態に愛衣の脳内処理が急ブレーキしている間に、
勢いを取り戻したステイルの炎剣が上条を追い詰めていく。
対処しようとしても、捕縛魔法を使わずにステイルをどうにかしようとした場合、
その上で上条を巻き込まない職人芸は容易な事ではない。

ステイルに追い込まれ、上条の体が、先ほどとは別の石造りのアーチの中に飛び込む。
二人の距離が開いた、そう見た愛衣が出せるだけの無詠唱の火炎弾をステイルに撃ち込むが、
それはことごとくステイルの炎剣に呑み込まれた。

「イノケンティウスッ!?」

前方で起きている現象に愛衣が悲鳴を上げて駆け寄ろうとするが、
その目の前を炎剣が横切って愛衣は辛うじて箒でそれを反らす。

「無駄な時間はとりたくないんだがね。
あのまま大人しく腰を抜かして漏らしていれば命まではとらないものを」

「漏らしてないからっ!!」

愛衣が叫ぶ間にも、上条がいるアーチは炎の巨人に飲み込まれようとしていて、
愛衣の耳にも、工業レベルの高温によりアーチの軋む嫌な音が届くぐらいだ。
愛衣の知識では、あそこにいる上条が魔力的科学的に特別な防禦も見せずに生きている、
と言うか肉体を維持出来ている事からして理解の埒外だ。
愛衣自身も、ステイルが繰り出す鋭い炎の斬撃を箒で反らし続けているが、
この程度で済んでいるのは、さしものステイルもイノケンティウスと炎剣の両面展開は多少なりとも面倒だから
こちらは牽制で済ませて貰えていると、その辺りの事も愛衣は理解している。
ステイルがちょっとばかりこちらに本気を出すだけで愛衣は即座に命の危機に直面すると。

「メイプル・ネイプル・アラモード…」

詠唱と共に、愛衣は斜めに跳躍した。
愛衣の箒から、強化された炎の帯が発せられる。
それは、ステイルの横を斜めに走り、防護の檻となって上条を取り巻く。
が、取り巻いたと思った途端、檻は雲散霧消した。


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