25: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2021/12/26(日) 23:26:52.42 ID:4Xl2PJ5H0
「うん、そうだな」
「……えっ」
トレーナーの返事に反応して、ネイチャは彼の方を見遣った。アタシの気持ちがトレーナーさんにも届いたのか、ネイチャに淡い期待が膨らむ。
「今度また、小倉でレースに出るときだな。ネイチャを一番に輝かせて、それからそこで祝勝会だ」
トレーナーは屈託なく笑った。
「あ、そうデスネ……」
ネイチャはがっくりと首を垂れた。
「ネイチャ、どうした?」
「ううん、なんでもない」
ネイチャは垂れた首をそのまま振った。
でも、こういう人だ、とネイチャは苦笑した。だから彼のことを信頼できるのだろう。でもやはり、思わせぶりなことを言うのにうんと鈍いところは、ちょっと直してほしいものだが。
「ささ、トレーナーさん。駅弁買ったりして新幹線乗る準備でもしましょうか」
ネイチャは帰りの切符を改札に通した。
……つづく?
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