キョン「どうやら俺は、お前のことが大好きだ」佐々木「……やれやれだね」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2021/12/26(日) 20:31:23.21 ID:Pq65kueIO
「なあ、佐々木。もう泣くなよ」
「だって、僕は……」
「実はさっき、緊張して少し漏らしたんだ」

務めて明るく朗らかに。親友に打ち明けた。

「汚いだろ? だから……ほら、嗤えって」
「……嗤えないよ。僕も……漏らしたから」
「フハッ!」

知っていたさ。手遅れだった。だからこそ。

「フハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「ごめん……ごめんよキョン。僕のために」
「フハハハハハハハハハハハハッ!!!!」

俺は親友の悲しい涙を嗤い飛ばしてやった。

「ふぅ……なあ、佐々木」

ひとしきり哄笑して、俺は佐々木に諭した。

「俺はたしかに、自分が気持ちよくなるために好意を伝えたに過ぎないのかも知れない」
「キョン……」

だけどよ、と。佐々木の目を見て俺は云う。

「漏らしたお前をやっぱり俺は愛しく思う」
「……キョンは変態なの?」
「かもな」

重要なのはこの感情に愛があるかどうかだ。

「どうやら俺は、お前のことが大好きだ」
「……やれやれだね」

ようやく微笑ってくれた佐々木の真似をして、喉の奥をくつくつ鳴らして、シニカルに肩を揺らす。恋愛感情なんて、くだらない。
この胸のときめきも幻想なのかも知れない。
流動的で常に変化し続ける感情はまるで下痢便のように無形で、確固たる在り方はない。

そこに愛があるかどうかこそが大切なのだ。


【佐々木とキョンの感情】


FIN


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