23: ◆VHvaOH2b6w[saga]
2021/12/20(月) 13:13:06.44 ID:86/EQe0g0
「なんでわかったの!?」
「だからあの花束を作れたんだと、思いますよ〜」
朋花はおかしそうに言うが、そういうものだろうか。
でも確かに、昨日は無心になって花束を作れたし、あれは自分でも満足のいく出来映えだった。
「あの花束、あれからどうしたの?」
「帰ってあのまま、私が花瓶に生けましたよ〜」
やっぱり華道の家元の家庭なのかな、そう思い浮かんだがそれは言わない約束だ。
いや、こちらが一方的に「もう言わない」と言っただけだが、それでもやはり彼女が嫌がることは話したくはない。
だが。
「私は〜」
「え?」
私の気持ちに気づいたのか、朋花が口を開く。
「生け花の心得がありますから〜」
これはつまり、家庭のことは話さないが、朋花個人についてならそういうことを話してもいいということだろうか。
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