【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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596: ◆/4adlfiarI[saga]
2022/05/07(土) 18:30:27.28 ID:DL8oELkfO


「天王寺トレーナー、遅くなるって」

そう告げると、カレンチャンの表情が明らかに不機嫌そうになった。

「……どのくらいですか?」

「分からないわ、急用が入ったって」

「……そうですか」

分かりやすく塩対応だ。そもそもここに来るまでも、彼女は終始無言でスマホを弄るだけだった。
それはそうだろう。彼女にとって私は天王寺トレーナーを奪う「敵」なのだ。
3人で食事という体で(もちろん天王寺トレーナーの協力も得て)彼女を誘ったのだけど、「どうしてもというなら」と反応は極めて芳しくないものだった。


……本当に上手く行くのかしら……


もちろん、天王寺トレーナーに急用が入ったというのは嘘だ。あくまで私たち2人で話し合うのが狙いだ。
確かに、腹を割って話した方が上手くいくかもしれない。だけど、失敗したら……

私は一度胸に手を当て、大きく深呼吸した。

なぜ天王寺トレーナーが、こんな提案をしたのか。それは私を信頼してくれているからに他ならない。
……でも、何を言えばいいんだろう。「お兄さんのために協力して」?それとも、芹沢トレーナーのことを、洗いざらい話す?

どちらも、多分上手くはいかない。カレンチャンは頭がいいだけじゃなく、我も強い子だ。あまりそうは見せないだけで。
取り繕った言葉はすぐに見透かされる。綺麗事を言っても、きっと「カレンには関係ない」と一蹴されるだろう。


……とすると。


「三田村さん?」

カレンチャンが訝しげに訊いてきた。そう、これしかない。

「いえ、何でも。予約していたお店に、先に行きましょうか」



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