【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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◆/4adlfiarI
[saga]
2022/04/03(日) 15:16:46.11 ID:zQMZB3APO
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「よう」
指定時間に待ち合わせのGINZA SIXに着くと、ホットパンツに暗色系のジャケットを着たシリウスシンボリがいた。遠巻きに若い女性が彼女を見ている。
学園でもそうだが、彼女はやけに同性からモテる。彼女にそういう気があるのかは知らないが、その事実を上手く悪用……いや利用しているらしい噂は聞いていた。
「随分目立ってるな」
「あんたもな。その図体にピチピチの背広は、何とかならないか」
「生憎私に君のようなファッションセンスはなくてね」
「ハッ!違いないね。じゃあ、まず腹ごしらえと行こうか。この近くで軽く食う所はあるだろう?」
「まあ、な。何がご所望だ?」
「分かってて聞いてないか?もちろん、ラーメンだよ。芹沢達也同様、あんたもラーメンには詳しいと聞いててね。噂が本当か、まず確認したい」
私を試しているのか?何のために?
まあ、依頼料代わりに奢ることは何の問題もないが。
「……まあ、いいだろう。すぐ近くだ」
GINZA SIXを出てすぐ、目当ての店は見つかった。
「『むぎとオリーブ』……変わった店名だな」
「オリーブは使ってないが、独特の一杯を出す店だ」
店内にはジャズが流れている。清潔で洒落たカウンターには、女性客が目立っていた。
「看板メニューは『鶏・煮干・蛤のトリプルSOBA』か。ミシュランにも載ったみたいだな……権威とかは全く気に食わねえが」
「権威で選んだわけじゃない。銀座で選ぶなら、ここか『八五』だ。八五は恐ろしく並ぶから、こっちにしたまでだ」
「私も並ぶのは嫌でね。お気遣いどうも、だ。
しかしトリプルスープか。何でも混ぜればいいってものでもないだろうに」
「その通りだ。スープを混ぜるほど個性はぼやけ、ハッキリしない味のラーメンになる。
だから大体はダブルスープまでだ。クアドラプルスープの店もあることはあるし、そこもかなりハイレベルだが、職人が凄腕じゃないと話にならない」
席に着くと、貝系の香りがほんのり漂ってきた。そう、スープを足し合わせるには微妙なバランス感覚が要る。そして、軸となるスープも。
待つこと数分。丼と小皿がカウンターに置かれた。
「……何だこれは」
「見た目から珍しいだろう?これがここのラーメンだ」
丼には蛤が数個に春菊。そしてねじり蒲鉾に焼いた山芋が配されている。
支店も日本橋やさいたまにあるが、これほど個性的なビジュアルは、本店だけだ。
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