【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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473: ◆/4adlfiarI[saga]
2022/03/27(日) 17:26:05.48 ID:BoA16JXGO

「……ふう」

私はバッグを机に起き、軽く息をついた。名古屋から日帰りでの強行軍は、流石に少々疲れる。
既に辺りは宵闇に包まれていた。高松宮記念後のライブと簡単な祝勝会を終えたバクシンオーは既に寮に帰させている。
私も自宅に戻ればいいのだが、生憎学園でやることがあった。


10年前、芹沢達也に何があったか。
過去の資料を、できるだけ目立たずに調べるには、深夜も押し迫ったこの時間帯しかない。


当時、私も学園にはいた。ただ、当時の真相は、ほとんど分からずじまいだ。
学園上層部が揉み消したというのがもっぱらの噂だ。だが、その上層部も秋川理事長の着任と共に一掃された。

かつて、ウマ娘の親族には裏社会の人間もいた。一部では八百長じみたことも行われていたという。
それを浄化し、今のような形に変えたのは秋川理事長だ。ウマ娘としては大成しなかったが、政治力を活かし巧みに今のトレセン学園を作り上げた才媛と言える。
見た目こそ幼いが、実年齢は私より上と聞く。ああ見えて、なかなか肚の底が読めない人だ。

そんな彼女が今芹沢さんを迎え入れる意図はどこにあるのか。そもそも、なぜ芹沢さんはハメられたのか。
それが分からないことには、彼がこれから何をやろうとしているのかも把握できない。
理事長に直接聞こうとも思ったが、彼の話は理事長も駿川嬢も避けているような気がした。恐らく、今の手持ちの材料では答えてはくれまい。そんな予感がした。

「……にしても、難儀だな」

資料はやはり乏しかった。当時在籍していたはずの生徒の名簿は、所々歯抜けになっていた。恐らく、芹沢さんに関連するウマ娘なのだろう。
特に高等部のものが酷い。当時の彼は高等部担当だったから、それに由来するものとは思うが……


「助けてやろうか?」


ハッと部屋の入り口を見た。そこにいたのは……


「シリウスシンボリ!!?」


ニヒルな笑みとともに、彼女はそこにいた。





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