【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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390: ◆/4adlfiarI[saga]
2022/02/26(土) 21:48:53.73 ID:p9rWvgZuO

「お待たせしました」

麺の上に何かの粉末がかけられたものが出された。鶏肉のそぼろのようなものか。

これをスープにつけて啜ると、動物系の旨味が足され、味にさらに深みが増した。

「バクシンバクシン……!!」

小声で言いながら、物凄い勢いでバクシンオーが和え玉を食べている。箸が進むのも無理はない。

これまで放置していたチャーシューも口にする。まるで二郎系のような、存在感十分の豚だ。
噛み切ると柔らかく、味もしっかり染みている。これもまた上質だ。

「ううっ……」

見るとデジタルが泣いている。

「デジタルちゃん、どうしたの?」

「『ソダにゃん』にもこの味を食べてほしかった……こんな美味しい煮干しラーメンを知らないなら、それは悲しすぎましゅ……」

「彼女が入学したら、先輩として連れて行ってやればいいじゃないか」

「……!!それもそうですね!!ああ、その時を考えたら……!!推しとラーメン、いい……」

店主が溜め息をついているのが見えた。これはそろそろ撤収時だな。

「申し訳ない、ご馳走様」

「天王寺さん」

去ろうとした私を、店主が呼び止めた。

「……何か?」

「芹沢サン、戻ってくるんだって?」

「……!!なぜそれを」

「業界じゃ有名な話さ。トレーナーのあなたなら、詳しい話を知ってるんじゃないかってね」

「うちに復帰すると聞いてますが」

「……そうか」

安堵とも落胆とも取れる溜め息を、彼はついた。そうか、ラーメン界に復帰するとなれば、それは激震に他ならない。


「らあめん清流房」。かつて日本の頂点に君臨したラーメン店。
彼の復帰は、その復活を意味するからだ。




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