【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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36:名無しNIPPER[saga]
2021/12/29(水) 22:37:25.16 ID:PfUYSjUvO

店内は薄明かりで照らされ、サラ・ブライトマンの曲が流れている。
ここをラーメン屋だと知らず入った人は、ここが高級小料理屋だとしか思わないだろう。

「天王寺トレーナー、何を頼めば……って、メニューは中華そばだけですか?」

「そうです。それだけです。トッピングで味玉を入れるか、チャーシューを増量するかだけですな」

「あ……じゃあ特製で」

「ライスも……」

せっかくのお祝いだ、私たちも特製中華そばを注文することにした。
食券を店員に渡してさらに外で待つこと10分弱。ようやく、私たちはカウンター席についた。

「いらっしゃいませ……天王寺さん!?久し振りですね」

頭の禿げ上がった初老の男が、カウンター越しに呼び掛ける。

「半年振りですね。今日は私の教え子たちも一緒ですが、宜しいですか?」

「ああそれはもう。しかしウマ娘さんたちだと、少々量が少ないかもしれませんね……大盛りができればよかったのですが、今は休止中で」

「構いませんよ。チートデイで重要なのは量より質。その観点からは、こちら以上の店はそうはない」

「いえいえ……それは恐縮です。ともあれ、精一杯作らせて頂きます」

一礼して、店主が寸胴に向かった。三田村嬢が、驚いたように私を見る。

「お知り合いなんですか?」

「いやまあ、古い付き合いですよ。彼は昔、某大ホテルチェーンを取りまとめていた総料理長でしてな。引退後にラーメン職人に転じ、開いたのがここというわけです」

奥から芳しいスープの香りが漂ってくる。胃が、そして筋肉が、待ちきれんとばかりに蠢くのが分かった。


そして、程なくして、4つの丼が私たちの前に供された。


「お待たせしました、特製中華そばです」





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