【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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319: ◆/4adlfiarI[saga]
2022/02/18(金) 19:37:11.03 ID:X9tqqwHHO

「怪我をしないようにするコツ、か」

授業の後、「相談があるのですが」と職員室を訪れた彼女は、伏し目がちに頷いた。

「はい。天王寺先生なら何か答えを知っているのでは、と」

「専属の橋本トレーナーではいけないのか?」

「……色々手を尽くしたのですけど、上手く行かなくて。トレーニング理論なら、天王寺先生に聞いた方がいい、と」

橋本トレーナーは真面目な青年だ。ただ、キャリアはまだ3年と浅い。彼なりにベストを尽くした結果、私を頼るようにということなのだろう。

私は腕を組んだ。

「君の脚は、確か先天的に……」

「ええ。骨密度が、通常より密でないとは聞いています。過剰な負荷には耐えられないと……
免疫力も劣っているとは知っています。ただ、学園生活はあと1年と少し。できるだけのことはしたいんです」

静かだが、強い想いを噛み締めるように、アルダンは言った。

私は少し目を閉じた。筋トレを徹底することで、骨を支える筋肉を作り、より故障しにくくする身体にすることはできなくはない。
ただ、私の手法は速筋を鍛えるものだ。スプリンターやマイラーを育成するにはいいが、アルダンのような王道路線のウマ娘を育てるには向いていない。

とすれば……免疫力、ひいては基礎体力の向上を優先すべきか。
ただでさえヒトより弱い免疫力の彼女たちである。今後、社会に出ることを考えると、そちらをこそ優先的に強化すべきかもしれない。

そのためには……


「ここにいたかね、アルダン君!」


ノックの音もなく、相談室のドアがバンと開けられた。
そこにいたのは、白衣に身を包んだウマ娘。「三大問題児」とはベクトルの異なる問題児、アグネスタキオンである。




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