【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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218: ◆/4adlfiarI[saga]
2022/01/30(日) 16:25:35.43 ID:3n1lv2WdO

「いらっしゃい!お、天王寺さんじゃないですか、お久し振り」

店内に入ると、大将が気さくに話し掛けてきた。

「仕事がなかなか忙しくてすみません。今日は教え子も連れてきました」

「教え子……そう言えば、ウマ娘のトレーナーでしたっけ」

「ハハ、まあ」

大将はカレンにも気付いたようだったが、目配せすると意を汲んだらしく作業に戻った。

「ほわーっ!ここもおしゃれな店ですねえ!」

「そうなんだ〜♪見た目も凝ってるんだよー」

横の客が注文した塩ラーメンが見えた。雲呑につくね、それにネギとドライトマト。見るからに美しく、調和の取れた盛り付けだ。

大将はかつて大手外食チェーンの総料理長だったと聞く。「八五」の主人と同様、異業種でかつてはトップにいた人物だ。
それだけあって、やはり見た目の美しさに対するこだわりは共通しているものらしい。

そして、この店のもう一つの特徴は「限定」にある。

時に松阪牛、時に寒ブリ。あるいは見知らぬ高級食材を巧みにラーメンというフォーマットに落とし込むのだ。
最近はこうした期間限定メニューを売りにする店も増えてはきたが、ここほど完成度の高い一杯を出す店はほぼない。
ベクトルが全く異なるが、「家元」の「スペシャル」程度ではないだろうか。

店員が「マンガリッツァは今日終わりなんですよ」と言っているのが聞こえた。どうやら滑り込みで間に合ったらしい。

「むむう、待ちきれません!早くバクシンしたいです!!」

「そう焦るな。……っと、あれかな」

大将と店員が、丁寧に盛り付けを進めていく。メンマにネギ、そして見たこともない赤いナルトのような何かがスープに乗せられた。

「お待ちどうさま。『マンガリッツァ豚の焼豚そば』です」



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