【コンマ】ウマ娘とトレーナーがラーメンを食べに行くだけのスレ
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159:名無しNIPPER[saga]
2022/01/22(土) 23:47:06.26 ID:OR5k1JPSO

ふとパーマーを見ると、すっかり麺を食べ終えていた。青白かった顔にも生気が戻っている。

「うん、美味しい!今度ヘリオスにも教えてあげなくっちゃ」

塩田トレーナーと目が合う。「ありがとう」とその目は語っていた。

*

「んー!美味しかったあ。何かスッキリした感じだよ」

店を出ると、パーマーがうーんと大きく伸びをした。やっと本来の彼女の調子が出てきたようだ。

「天王寺トレーナー、本当にありがとう。それにしても、君の知識には感服させられるよ。どこで身に付けたのかな?」

「……まあ、ただの趣味ですよ」

私は笑って誤魔化した。


……そう、チートデイにラーメンばかり選ぶようになったのには、一応の理由がある。
私がスキンヘッドに敢えてしているのも、「彼」の影響だ。


私は深く、青い空を見上げる。私がトレーナーを志すようになったのも、「彼」に大学時代に出会ったからに他ならない。
「彼」の名は、すっかり聞かなくなってしまった。日本のどこかでラーメン屋をやっているのか、それとも海外でトレーナーをやっているのか……


「トレーナーさん?」

バクシンオーの声で、私は我に返った。どうにも感傷的になってしまったようだ。

「何でもない。行こうか」

私は歩き始めた。



「彼」と再会する日がそう遠くないことを、この時の私はまだ知らない。



第4話 完










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