12:wenppy ◇28goFgfuuI[sage saga]
2021/11/23(火) 20:39:44.60 ID:Rr9Z2Vx8O
「けど、やっぱり船っていうと、こっちの形の方がしっくりくるな」
プロデューサーはめぐるの前に置かれたミルクレープを指す。
円から鋭角で切り取った形。どちらかというとそちらの方が一般的な船のイメージに近い。
「確かに……! こっちの方が船っぽいかも?」
「紙も刺さってるし、ヨットに見えなくもないな」
ミルクレープの上部にある、店のロゴの描かれた厚紙が帆に喩えられそうだ。
「風の向くまま進むんだね!」
「そのイメージが強いけど、逆風でも進めるらしいぞ。気の向くままな」
専門的なことは分からないが、帆を操作することで風の力をコントロールし、自由な方角に移動できるらしい。
「逆風でも気の向くまま……。そうなんだ……!」
めぐるが感心したように頷く。
「きっと練習が必要なんだろうけどな。でも、努力すれば自分の意思通りに進めるようになる。だから楽しいんだと思うぞ」
風を操って、自分の気持ちに正直に進めることの嬉しさ。
それがヨットの醍醐味なのだろう。
「そうだね……! 自由に海を動けると、とっても気持ち良さそう!」
めぐるはミルクレープの帆をつんつんと指で突いた。
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