安価とコンマで『剣と魔法のRPG』をイチから作る
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603: ◆0UPy0Q6GXwAs[saga]
2021/10/30(土) 15:49:06.22 ID:yyxrBtVzO
それでは始めます。

>>594を採用。次の孵化判定まで残り948。

ガチャ……

刑務所の備品室にあった鍵を使い、ライオネルはアルカンレティア国王が入れられた独房に足を踏み入れる。空気は悪いが、日が射しているだけまだ他よりマシだ。やはり国王という事で、少しは優遇されたのかもしれない。

アルカンレティア国王「……誰だね君は」

そこにいたのは、小太りという典型的な王様像をそのまま形にしたような男だった。だが、頬は少しやつれている。

ライオネル「国王様を助けに来た者ですよ」

アルカンレティア国王「私を……? しかし、この国は……」

ライオネル「ああ、世界平和統一革命連合の事を案じておられるのですね? それならご安心ください。我々が捕縛致しました」

その言葉を合図に、ギールが手錠を付けたケルヴィンを伴って現れる。そのケルヴィンには気を失ったままのベルゼとランドが縄で結びつけられていた。

ケルヴィンがライオネル達を裏切る可能性は低いが、まだ彼を信用していないというのと、ケルヴィンだけを自由にしていては国王の信頼が勝ち取れないという理由から拘束されていた。ケルヴィンもこの待遇に文句は無いようだ。

アルカンレティア国王「何と……!」

ライオネル「今、私の部下が捕まった人々を解放しています。当然よろしいですよね?」

アルカンレティア国王「もちろんだとも! 煩わしい手続きは私が後からどうとでもしよう」

アルカンレティア国王「しかし……何とお礼を言っていいか……」

ライオネル「お礼の言葉なんて要りませんよ。見合った報酬さえ受け取れればね」

アルカンレティア国王「あ……ああ、そうだな、その通りだ。君は正当な報酬を受けるべきだ」

アルカンレティア国王「だが……見ての通り、我が国には残念ながら金銭的な余裕は……」

ライオネル「お金なんて要りませんよ……私は、この国を救ったのが私だという事実が欲しいのです」

アルカンレティア国王「……? それはどういう……」


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