【安価・コンマ 】ロボットのパイロットとして生きる【オリジナル】
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894:名無しNIPPER[saga]
2022/02/08(火) 19:47:32.56 ID:SoPeP1pq0
『じゃあ順を追って話そっか。長くなるけど、ちゃんと着いてきてね。まず、遥か昔、地球という故郷を捨てた貴方達人類が私の元へ辿り着いた』

「地球って...あのお伽噺のですか?」

『ええ、実在する星だよ。とにかく、そうして貴方達は惑星エデンに定着して、私も貴方達を我が子のように愛し始めた』

「あ、愛ですか?」

誰かを愛すると言うのは分かるが人類丸ごと愛するとはどう言うことなのだろうと、カズミは思わず尋ねた。

『はい。泣き、笑い、怒り、楽しむ。そんな感情を表現に昇華した芸術。ある発明が誰かを助け、一方で誰かを殺す。人間である事に絶望しながらも、人間らしさを称賛する。そんな矛盾に悩みながらも、人であることをやめない。つまり、人が人であるが故に私は貴方達を愛しているのさ』

「は、はあ」

『とにかく!私はそんな貴方達と長い時を過ごしてきた。そしてその過程で私は自身の身を削り貴方達に資源を与え、貴方達はそれを活用してきた。私はそれで構わないんだよ、我が子のために死ねるんだから。でも宇宙に存在する他の惑星生命体、つまり私の仲間はそれをよくは思ってないようで』

そもそもカズミにとっては宇宙という概念もいまいち分からないが、それは置いておくことにした。

『私のために人類を滅ぼすなんて言い出したんですよ。流石にこのままじゃまずいと思って、ひとまず彼らの尖兵がやってこれないように空を封鎖して、それから彼らを説得したの。私とは別個の意志を持った存在を作り出して、彼らの意見次第で人類をどうするか決める、と。ま、何と言おうと滅ぼす気はないけど。ただ、貴方達を生き残らせる為に数を半分くらいにはするかも。私だってそれは身を削られる思いで嫌だけど、私の仲間に全滅させられるよりはマシ』

ここでようやくカズミにも合点がいった。

「つまり、私たちを見極めるための存在がエヴァ...」

『それとノアだね。そして2人を守護する存在としてADMとヘルミラーを創造したのさ』

話が壮大すぎて実感が湧かないものの、カズミが安堵したことが一つあった。それはエヴァが別個の意志を持った存在、つまりエヴァはちゃんとエヴァという1人の存在だということだ。

「え、えと、じゃあこの惑星、エデンさんは生きていて、エヴァとノアは私たちをどうするか決めるために生まれた。こういう事ですか?」

『その通り、100点!』

「な、なら、どうしてゼウスさんとカナアンの人達はここに?」

『そうだね〜。カナアンの人達は私を憎んでいるんだよ』

「憎んで、ですか?」

『そうさ。彼らが言う"約束の地"とは地球さ。いまあの国がある場所は、あくまで人類の到達と共に地球の土が埋められた聖地、と言うだけ。そして私はまさに地球への帰還を阻止する悪魔、だと思われている訳なんだね』


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