【安価・コンマ 】ロボットのパイロットとして生きる【オリジナル】
1- 20
892:名無しNIPPER[saga]
2022/02/08(火) 19:44:11.09 ID:SoPeP1pq0
目を見張る光景もやがて終わりを迎え、カズミ達は遂に底へと到達した。そこは天然の岩石で作られた大聖堂のようで、見る者を圧倒する。

そしてそんな広い空間の中心にメルクリウスと同じ輝きを放つ、光玉のようなものが鎮座していた。アトラスと同等、あるいはそれ以上の大きさだ。

「ようやく会えたな...エデン!!」

抑えようもない激情と共に、ゼウスはアトラスの背中に搭載されたミサイルを発射しようとトリガーに指をかけた。

が、トリガーを引き切る寸前で指の動きが止まった。

「な、なぜ動かない!」

より正確に言うのなら"何か"に止められた。

『まあ、そう焦らないで』

ゼウスの頭の中に声が響いた。それは男性とも女性とも取れる中性的な声音で、随分落ち着いていた。

そしてその声はその場にいた全員に聞こえていた。

『恨みを晴らすのはいいけど、ここまで来たんだ。みんなには色々と知る権利があるよね』

「あ、貴方は?」

『ああ、カズミ・アーディガン。久しぶりだね』

「え、と...」

『あれ、覚えてない?昔、メルクリウスの泉に落ちたよね?その時お話ししたんだけど...それにあなたの勘の良さはその出来事のおかげなのに...。ひどい、薄情ね!』

と、そんな風に恨み言を冗談めかして告げる。

「ご、ごめんなさい。覚えてないです...」

『なら丁度いいし、みんなに向けて自己紹介しようかな。コホン、ようこそ愛しい我が子達!私が、この惑星を形作る生命、惑星生命体の1つ、エデンだよ!』

カズミには彼、あるいは彼女、とにかくエデンと名乗った存在が何を言っているのか理解できなかった。

「つまり、この星は文字どおり生きてるんだよ。地表は皮膚で、地下を流れるメルクリウスは血液。そしてあの光は心臓」

エヴァが大人と変わりない話し方になっているのにも驚いたが、それ以上にその内容に耳を疑った。

「星が...生きている?」

「うん」

『わが眷属の言う通りさ』

「け、眷属?」

『ええ。エヴァ、そしてノアは私が生み出した存在。いわば私の端末とも言うべき存在だよ』

「わ、訳がわかんないや...」

カズミは話について行けず、頭が痛くなってきた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
957Res/497.97 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice