【安価・コンマ 】ロボットのパイロットとして生きる【オリジナル】
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795:名無しNIPPER[saga]
2022/01/06(木) 22:03:55.99 ID:IAxiRtZs0
「ありがとうございます。ただ、1つ。貴方たちがするのは足止めだけ、誰も殺さないで下さい」

「...甘いね、甘い。自分の信念を貫くなら、雑念は捨て去るべきだよ」

そう呟いたゼウスの雰囲気は先ほどと少し違っていた。しかしすぐにいつもの、取ってつけたような優しい雰囲気が戻ってきた。

「それは呑んであげよう。ただコッチにも1つ条件がある。我々はいずれテルース教の禁足地に足を踏み入れる。その時がきたら、君たちも来るんだ」

「...何故、ですか?」

「そう心配せずとも君に危害はない。それに人類にとっても悪いことは起こらないよ」

正直なところこの条件を受け入れるべきか、カズミには分からなかった。とはいえ、拒むわけにもいかない。

「分かりました。その時が来たら私も禁足地を訪れます」

「うん。これで交渉成立だね。じゃあ細かい話し合いを進めようか」

そして2人は話し合いを始めた。

その話し合いの中でゼウスから聞いたところによると、特務機関の作戦は成功したらしい。つまりブルトニアとガザレムの戦争が既に始まっていたのだ。両国の同盟国や、利害に関わりのある国も巻き込み世界大戦の様相を呈しているらしい。
ガザレムはカナアンとブルトニアの同時侵攻により、本土へのブルトニアの上陸を許してしまったらしい。とはいえ中央大陸での反ブルトニア勢力によるサボタージュの影響もあって、今の戦況は一時的に膠着しているようだ。

話し合いを終えてゼウスが部屋から出て行くのを見届けると、カズミはエヴァが寝ているベッドに腰かけた。

「お姉ちゃん?」

するとエヴァが目を覚ました。

「エヴァ。もう元気?」

「うん!」

良かった、とカズミはエヴァを抱き締める。そしてエヴァの両肩に手を置くと、覚悟を決めて口を開いた。

「あのね、私、特務機関を抜けようと思うんだ。...その、エヴァはそれでもいい?」

「いいよ。エヴァはお姉ちゃんと一緒ならそれでいいよ」

エヴァは間を置くことなくそう答えた。

「...分かった。ずっと一緒だよ」


今日はここまで。
このスレを立てた時はこんな展開になるとは思っていませんでしたが、これもまたコンマスレの面白いところですね。


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