【安価・コンマ 】ロボットのパイロットとして生きる【オリジナル】
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名無しNIPPER
[saga]
2021/10/15(金) 00:19:44.59 ID:5ypYS24d0
そして今回もシエラ=レオネの講評が始まる。
「本来、大部分のPEMは跳躍が不可能だ。それはADMであっても同様のはずだった。だが今回は...」
周りの視線が一気にカズミに集まる。
「え...と」
「カズミ、やはり貴様は何か特別なようだな。だが最後の醜態は見逃せない。運がいつも救ってくれるとは限らないぞ」
「はい...」
「さて、バーネット」
「はっ。最後の局面にて、功を焦ってしまったのが敗北の原因かと」
「よく分析できている。後輩に良い格好を見せたいのは良いが、弁えろ。死ぬぞ」
「仰る通りです...」
「だがダートの特性を活かした戦闘は評価できる。その調子で励め」
「はっ!」
「という訳で今回の模擬戦は、全てカズミの勝利だ。...はぁ」
表情をほぼ変える事なくついたシエラ=レオネのため息と共に、カズミと戦った3人の顔が思わず曇る。
「まさか3人とも敗北するとは流石の私も予想していなかった。...今後の訓練は覚悟しておけ」
その言葉を聞いた3人の表情が見る見るうちに青くなる。
(そんなに...?)
そう思っていたカズミにエヴァが耳打ちする。
「ちょうかんは、おにきょうかんだってみんな言ってるんだ」
「へ、へぇー」
鬼教官という単語を聞いて思わずカズミは軍学校での厳しい日々を思い出した。あの頃も随分キツイ訓練をさせられたが、大の大人達が青ざめるとは、一体長官はどれほど厳しいのだろう。
そんな事を考えていたカズミの思考はシエラ=レオネの言葉で遮られた。
「さて、今回の模擬戦はこれで終了だ。パイロット達は解散。メカニックと分析官達はこれからが本番だ。さあ、キビキビ動け!」
シエラ=レオネの言葉を聞いてパイロット以外の者達は慌ただしく動き始めた。
一方、カズミと戦った3人のパイロットはこちらにやってきた。
「今回は俺たち全員情けないところを見せてしまったな」
オルデンリッジの目元はバイザーで隠れて見えず、表情は分かりにくいが、それでもばつの悪そうな顔をしているのはわかった。
「そ、そんな事ないです。皆さん本当に手強くて!今回は運良く勝てましたけど、次は分かりません!」
「まあな!確かにカズミは良い腕だが、俺も負けてらんねえ!もっと腕を磨いて再戦させてもらうぜ!」
「はい!」
「確かに先輩としては情けない姿を晒したが、私としては有能な後輩が入ってきて喜ばしいとも。これからよろしく頼む、後輩よ」
「頑張ります!」
3人はカズミと握手を交わすと会話を交わしながら去って行った。
「...ふぅ」
「お姉ちゃん、おつかれ!」
「エヴァもね」
「うん!お姉ちゃんのこと見直したよ!あとでいっしょにおふろ入ろーね!」
「わかった!」
そう言ってパタパタとエヴァは去っていた。そしてカズミは小さな事に気がついた。
「ん...?お姉さんからお姉ちゃんにかわってたよね?...少しは頼ってもらえるようになったのかな?」
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