教えて! アルクェイド先生
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5: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2021/09/27(月) 19:07:12.54 ID:FpkFq5Eu0
「先輩の言う通りだよアルクェイド。カレーは日本三大国民食の一つにして、インド人十四億による魂の息吹。この世で最も至高の頂《いただ》きに近い完全栄養食なんだ」

「なんとぉ!?」

 俺は草食動物。荒れ狂うルーの大波に逆らう事などできない。

 決して「え、そんな知識知らない。二人ともどうしたの? お昼時によく流れている緑黄色野菜を絞った汁や、膝や関節の痛みが治りそうなサプリや健康食品を宣伝するドキュメンタリーみたいな“圧”が出てるけど」と困惑してオロオロするアルクェイドが見たいから悪ノリしたわけではない事を、ここに明言しておこう。

「本当ならば遠野君と二人きりのつもりだったのですが、これも主の思《おぼ》し召《め》しでしょう。あなたも行きますよ、メシアンに!」

「ん、んンン? 何がなんだかわかんないけど……まあ志貴とご飯ならいっか♪」

――こうして先輩、アルクェイド、俺の三人でメシアンに突入することが決まってしまった。

 この選択の結果、真祖の姫がカレーを贔屓《ひいき》にしてしまい吸血鬼界のパワーバランスが崩れ、造物主に「カリードマルシェ? そんな死徒いねえよ」と存在を否定された男が祖に至ることになるが――それはまた、別のお話。


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