あの日出会ったメイドに自分の人生を歩く勇気をもらいました
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2:名無しNIPPER
2021/09/14(火) 23:09:46.80 ID:rGyABqrXO
「えっと、いや、分かんないです」

秋葉原を歩いたときにメイドカフェに行ったことはあるが、リフレという存在は初めて聞いた。看板の前に誘導されて説明を受けることになる。

「ハンドコースとかフットコースとかあって、要するにマッサージ屋さんなんですけど。初めてのお帰りだったら、お得なコースもあります」

初めてのお帰り、という言葉が何だか不思議でつい笑ってしまった。マッサージ屋さんと聞くと、性風俗店をイメージしてしまって少し身構えてしまったけれど、この明るい時間からこんな大通りにある店であればそういう怪しい店というわけでもないのだろう。

看板から顔を上げて女の子の顔を見る。オタク受けの良さそうな姫カットの女の子だった。平凡な身長の僕より少し低いということは女性としては長身で、意思の強そうな目と対照的に下がった眉尻が可愛らしく見えた。際立った美少女というわけではなかったけれど、言ってしまうとタイプだったわけだ、僕の。

「えーっと、今からもう行けるんですか?」

だから、そう言ってしまったのも仕方が無かった。彼女に声をかけられた時に、僕がそこに足を運ぶことは決まっていたのかもしれない。

これは僕の愛と絶望と、そしてちょっとだけ希望の物語だ。世界を救う大冒険も、全米が涙するようなラブストーリーもここにはない。誰にでも起こりうる出来事で、もしかしたら誰かの人生においても特別な出来事の一つや二つはきっとあるだろう。僕にとってのそんな出来事を、これから書き記そう。


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