86: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/07(火) 23:44:46.53 ID:MB3dUsC60
扉を開け、玄関からじっくりと内装を観察した後、鍵を閉めて部屋へ。荷物を置いて早速部屋の中を見て回る。
勉強机、パソコン、ベッド、冷蔵庫、ケトル、クローゼット、洗濯機、バスルーム。
一通り見て周り、不足している物を思い浮かべる。
「一通りの調理器具と、電子レンジ……は、いらないかなぁ」
寝て起きるだけならこのままでも問題なさそうだが、せっかくなら料理も出来るようになりたい。確かケヤキモールの一階にホームセンターがあったはず。明日にでも赴いて、購入を検討する必要がある。
それからわたしは買ってきたものを袋から出し、とりあえず買い立ての部屋着に着替えることにした。本来なら一度洗濯をした方が良いかもしれないが、一番最初は仕方がない。
「と、よしっ」
数分ほどでやることを終え、わたしはベッドの上で一息つく。
今日はまずまずの一日だったのではないだろうか。
色々と気になることが多く、つい考え込んでしまうところもあったが、何よりクラスメイトと連絡先を交換できたのは大きい。今もこうしているうちに、わたしの携帯は小刻みに震えている。クラスチャットがそこそこ盛り上がっているようだ。
わたしは携帯をベッドの上に置き、窓際へと移動する。真っ白なカーテンを開けると、夕焼けに染まる学校が目についた。
『高度育成高等学校』
その学校は、果たして入学できた時点で人生勝ち組を約束されるのか。
「……」
それとも、と考えたところで思考を止める。
結局、高校生となった今日も昔のわたしと似たような考えをずっとしていた。打算的な思考。それは捨てたはずなのに、無意識のうちに絡みついてきている。
「……ダメダメ、そんなの」
損得勘定なしで、わたしはわたしの人生を歩む。
欲を言えば、誰からも好かれる。
そんな生徒を目指して。
一歩一歩、確実にわたしの力をクラスへ貢献できるように頑張ろう。
【イベント安価です。
7・0:外出
その他:翌日学校
下1のコンマ1桁でお願いします。】
608Res/522.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20