602: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/12/01(水) 23:05:56.93 ID:GSnRKpMv0
【>>601
6:佐倉新汰(生徒会)】
途中、わたしは方向転換をする。
さっきの通路を真っ直ぐ進んでいれば食料品売り場だったけれど、右に曲がったことで雑貨屋が並ぶ一帯へ。
風鈴や扇子、金魚や向日葵の箸置きなど季節感のある小物を視界に入れながら、手頃な曲がり角を見つける。よしよし、あそこなら人気も少ないし、あらゆる面で都合が良い。お店の人にはやや迷惑かもしれないけれど。
歩調を一切変えることなく、予定に沿って曲がり、その場で振り返って5秒ほど待つ。すると、後ろを追ってきていた人物と鉢合わせをする。
「っ、と」
「わっ、せ、先輩っ? すみません、危ないですね、この曲がり角は」
「いや、俺の不注意だ。通路も広いし、もう少し大きく回るべきだった。悪いな、天音」
「いえ、先輩が謝るようなことではありませんよ」
目の前に現れたのは、生徒会の副会長を務める2年Bクラスの佐倉新汰先輩。
好青年、という3文字がこれほど似合う人は居ないだろうなぁというのがわたしの評価。もちろん第三者的な視点の評価、OAAにおいても3学年を通してもトップクラスに総合点が高いのだから疑う余地は無い。
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