550: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/11/18(木) 23:28:59.84 ID:g0NBQbZ10
正式な試験発表の前に情報流出を防ぐため携帯の電源を落とすように促されている。他に録音機など隠し持っていれば話はまた変わってくるけれど、そんなつもりはない。事実、こうして携帯の回収をされなかっただけ一定の信頼は得ていると思い込みたい。
「はーい、じゃあスクリーンの方に注目ね」
スクリーンの方を向く。
笹原先生がノートパソコンを操作すると、暗かった部屋はプロジェクターによって明るくなる。
『特別試験 無人島サバイバル』
大きく映し出された題名に、わたしは気圧される。
この前、生徒会室で「無人島に1つだけ持って行けるなら何を持っていく?」という話をしたばかり。あれはこの事を見越してのことだったのかもしれない。
それにしても、本当に無人島サバイバルなんて……。
かなりの危険が伴う一大イベント。高校生とはいえ世間的に見れば子供の部類。一歩か二歩を踏み誤れば大事故に発展しかねない。特にその辺り、どれだけ学校側が配慮しているのかはこの後の説明で果たされると信じたい。
日時:7月19日 学校グラウンドに集合し、バスで移動、港より客船に乗り込み移動
7月20日 特別試験開始 試験の説明および物資の受け渡しなど
7月26日 特別試験終了 船内にて結果発表を行い、順位に応じて報酬を支給
7月27日 船上クルージングで終日自由行動
8月2日 港に到着 学校へと戻り解散
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