533: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/11/12(金) 01:33:38.87 ID:upz9k2xEO
ただ、その返事の方法が歪だった。
「ん、どうしたの? 予定変更?」
「……ううん、そうじゃなくって」
わたしはつい数分前とはガラッと一部が変わった学生証端末を雨宮さんに見せる。
『1160900ポイント』
桁が1つ増えていた。
50万と50万、合わせて100万プライベートポイントがわたしへと振り込まれる。もちろん振り込み元は例の2人。示し合わせたのか、あるいは偶然か。どちらにせよとてつもなく大きな臨時収入となった。もちろん話を聞いてから返すことを前提としている。
「いいじゃん、貰っておきなよ。私を口説いたってコトでさ」
「そういうわけには……」
せめて半々にするとか……いやいや、それでも多すぎる。わたしはただ誘ったに過ぎないのに。
「とりあえず持っておきなよ。そんな大金、なかなか手に入らないでしょ? この学校もまだ分からない部分が多いし、ポイントは持っておいて損はないって」
そのいずれもが正論で、わたしは頷く。
100万かぁ。今日は特別試験の報酬も含めて、大きなポイントが動いた日だと思う。今朝のポイント支給だけでもかなり持て余しそうだったのにこんなに貰ってしまって。何かに使える機会があればいいんだけど…。
とりあえず明日は両名に直接話を聞いてみよう。おそらく有耶無耶に流されるんだろうけど。
ということで、無事に雨宮さんを誘えた。
わたし自身も夏祭り的なものには興味津々のため、この機会はぜひ楽しませていただこう。
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