498: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/10/29(金) 22:01:54.31 ID:5KhXMOCj0
◇◇◇
「天音、お前も一枚噛んでるのか?」
6時間目の視聴覚室。
入室してまず第一声が奥の方の席から浴びせられる。
一応まだ休み時間のため議論を行う義務はないけれど、彼を放っておくとややこしいことになるため答えておくことにした。
「わたしは知らないよ」
「……」
訝しげな視線を向けられながらも、わたしはここ2週間近く通い続けている視聴覚室の中でもお決まりになった席に着く。
結局、こうして6時間目を迎えられたのは、わたしたち『ねずみ組』と他5組の合計6組。
残りの組については各授業と授業の間の休み時間に今朝の『いのしし組』同様に通達があった。内容は寸分違わず、試験が終了した報せ。
おそらくAクラスとCクラスの『王様』がそれぞれ所属する組が残ったんだと思う。現に、Cクラスの『王様』が所属する組はまだ試験が終わっていない。
「どうやらわたくし達が最後のようですね」
昨晩ぶりに東雲さんを視認する。
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