481: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/10/24(日) 22:47:28.12 ID:tOhkUR4E0
「じゃあ率直に聞くことにする。Cクラスの『王様』を教えて欲しい」
望月くんが特別試験そのものにあまり興味がないだろうな、とは思っていた。しかしそんな折、彼の属する最後の干支『いのしし組』の通達を明日に控えたこのタイミングで呼ばれたということから、もしやと予想はしていた。
わたしとしては教えることにそれほど抵抗がある訳ではない。もしかしたらCクラスの『王様』3人の共通点を見つけ出し、他クラスの『王様』を見つけてくれるかもしれない。
ただ、それは他クラスにCクラスの『王様』がバレるかもしれないという危険も同時に発生する。もし望月くんが他クラスに100万プライベートポイントで買収されていた場合など、可能性はわずかに存在している。
「ええっと、素直に聞いてくれたから、わたしも素直に訊かせて。信用してもいいの?」
「そこは理由を尋ねるところじゃないかな。ただ、その質問に答えるとすれば、信用してくれていい。僕の『いのしし組』の勝利は約束しよう」
「Cクラスの『王様』がいるグループについては勝利の約束は出来ない訳だね」
「そうなるね。ただ、条件次第では確実にCクラスを1つ昇格させることは出来る」
昇格。
それはつまり、CクラスからBクラスへと、Aクラスに近付くことを指す。
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