479: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/10/24(日) 22:46:31.97 ID:tOhkUR4E0
【>>478
0:料理3アップ
料理39 → 42 】
5月29日、月曜日の夜。
わたしはクラスメイトから連絡を貰ってケヤキモール内のカラオケまで来ていた。
誘い文句は内密に話をしたいとのこと。
言及はされていなかったけど、おそらく歌うことはないんだと思う。暇を見つけては雨宮さんから音楽のことは教わっていても、まだまだ歌唱力は平均を大きく下回っている自覚はある。
時刻は21時を回ったところ。明日も学校ということもあって、寮からカラオケまで人とすれ違う機会も少なかった。ただ、23時まで営業しているカラオケは全ての部屋が満室だった。
わたしは事前にチャットで聞いていた部屋番号を店員さんに話すと、数秒後にはどうぞと案内される。
「……」
どうか、変なことにはなりませんように。
心の中でそうやって気休め程度のお祈りをしてから扉を数回ノックする。
「どうぞ」とは聞こえてこない。というか、聞こえてきたら困る。防音がしっかりされていないと、以前ここを利用したときのわたしのお粗末な歌声が衆人に聞かれていることとなってしまう。
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