326: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/27(月) 23:33:05.60 ID:GIad6ZCMO
【>>325
2-8:四条夏帆】
週末の土曜日。
わたしはケヤキモール内のスーパーで夏帆先輩と待ち合わせしていた。予定よりも10分ほど早く着き、今は端の方で携帯を触っている。
昨晩、雨宮さんと部活動組のテスト対策は完了した。この目で直接見たわけではないが、放課後組の勉強もひとまずはひと段落がついたようだ。
明後日の試験への対策はほぼ万全。あとはわたしの限りなく正攻法に近い秘策がどれだけ通用するかだ。
そんなわけで、2週間弱に及ぶ勉強会は一時的に解散となり、各々が勉強もしくは息抜きに遊びに出掛けることが許可された。
わたしもその内の一人で、今日は料理スキルを磨く日と決めた。何を作るかは先輩任せだが、きっと美味しいものが作れると信じている。
「天音ちゃん。待ちましたか?」
「いいえ、全然。さっき来たところですから」
「うん、なら良かったです」
ほぼお決まりと言ってもいい挨拶を交わした後、カゴを持ってスーパーの中を巡る。
「今日はビーフシチューにしようかなぁって」
「いいですねっ! 自宅で作れたら最高です!」
「良い反応をありがとうございます。パンと一緒に食べるも良し、オムライスにかけて食べるのもいいですね。せっかくのお休みだから本格的に煮込もうかなって思いますが、時間は大丈夫ですか?」
「はい、もう明日の夕方くらいまでなら」
「そんなに時間は取りませんよ。超本格的に作るなら何十時間煮込みたいところですが、今日は5時間くらいを想定しています」
そう言って、次々にカゴへ食材を入れていく。
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