【安価】ようこそ実力主義の教室へ
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248: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/21(火) 22:05:15.92 ID:6iS857jM0

 先生は一呼吸ついて、電子黒板に表示された数字に改めて注目する。

Aクラス:979ポイント
Bクラス:719ポイント
Cクラス:710ポイント
Dクラス:435ポイント

「四月まではBクラスにあったクラスがこの五月からはDクラスへと降格しました。見ての通り、ポイントの高い順にクラスが変わります。これからの学校生活でCクラスの皆さんが超まじめに授業を受けてテストでも良い点数を取れば、Aクラスにもなれるということですね。一方で、悪さをすればDクラスにもなります」

「……なんの意味があるんですか、AとかDとか」

「卒業後の進路に関わってきます。えー、そう、皆さんはこの学校の特典目当てで入学してきたと思います。この学校を卒業すれば良い会社、良い大学に進学できる、とかそういうアレです。全員がそんな都合の良い話にありつけるとでも? そんなわけないですよね」

「っ……」

「言い方は悪いですが、Aクラスが優秀なクラスであることに対して、Dクラスは不良品とかガラクタとか、そうやって揶揄されることがあります。先ほど言った特典はもちろんAクラスで卒業をした生徒のみです」

 クラス内が静まる。
 入学できた時点で勝ち組だと息巻いていたからだ。
 実際はAクラスで卒業しなければ、意味がないと分かったこの段階で各々が考え込むのも無理はない。

「ただ、先ほども言った通り上出来だったのは間違いありません。多少の反省点はあるものの、もう早速Cクラスに上がっているんですから。それにBクラスとの差も9ポイント。授業中に携帯を一回触る度の減額ポイントについては教えられませんが、ほんの少し控えていればあなた達はBクラスでした」

 次は「おぉ」と声が挙がる。
 それでもAクラスとの差は200ポイント以上と、決して大きくも小さくもない数字の差があるが、十分に巻き返す機会は多くあると見える。


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