233: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/20(月) 15:44:49.81 ID:ClJgpcB/0
【>>232
2. 「ユキ先輩って料理とかできますか」】
料理が運ばれてくるのを待っている間、ふと思いついたことを聞いてみる。
「つかぬことをお伺いしますが、ユキ先輩って料理とかできますか?」
「急だな。まぁ、苦手ではないと自負しているよ。得意とも言えないがな。もう2年間も寮で1人暮らしをしているんだ。嫌でも覚える」
「そうなんですね!」
そっか、まだわたしは寮生活を始めて1ヶ月。
まだまだある寮生活の間に料理の技術を身に付ければいいのか。
「残念だが、この学校に調理部はない。お得意の道場破りは出来ないってわけだ」
「いえ、わたしは料理が出来ないので、もし調理部があっても勝負にもなりませんよ」
「そうなのか? 意外だな。てっきり料理も出来ると思ってた」
「……壊滅的なんですよねぇ。本屋さんに置いてあるレシピ本は暗記したんですけれど、どうにも上手くいかなくて」
「暗記するな。買えよ。というか寮に備え付けのパソコンでも携帯でもレシピが見れるだろ」
「それでやっても上手くいかないんです…」
先週に煮込み料理に挑戦して以降、平日の夜に何度か台所に立って料理に臨んだ。その結果は壊滅的。もはや才能が無いと確信するほどだった。
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