198: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/17(金) 22:57:09.15 ID:wAYHW6+C0
◇◇◇
週明け、高校生活も2週目に突入した。
今日は朝から全校集会が予定されている。
わたしは講堂へと向かう途中で伊藤先生に呼び止められ、本来生徒が集まる場所とは異なる場所で待機することとなる。
「天音ちゃん、おはよー。元気元気?」
「乙葉先輩、おはようございますっ。週末にちょっと嫌なことがありましたけど、元気です!」
「ん、嫌なこと? 相談してね、ユキちゃんに!」
乙葉先輩の隣に居る如月深雪先輩─────通称、ユキ先輩は生徒会におけるわたしの直属の上司というか指導役になる。
今後生徒会の仕事だけでなく、もしかしたらプライベートの相談にも乗ってくれるかもしれない。
「おい、……まぁ、私で良ければ相談には乗るが」
「もう一回挑戦してみて、挫折しそうになったら相談させてください!」
「何のことかは知らないが、自分の中で一区切りつくまで挑戦するのは良い心掛けだな。そして壁に当たったときは早めに相談するのも良いだろう」
早速ありがたいお言葉を頂戴し、わたしはユキ先輩と他愛も無い雑談を幾つか交わす。
気が付けば全校集会は始まっていて、どうしてわたし達がこんなにも私語に花を咲かせることができるのか。それは舞台袖に待機しているからだ。
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