177: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/15(水) 22:18:10.18 ID:92epslBg0
わたしが生徒会に入ることを決めた翌日。
生徒会のお仕事は週明けからということになっているため、今日は元々の予定を遂行できる。
そう、放課後に早見さんとお出掛けすることだ。
この前は白髪の男子生徒に水を差されて打ち切りとなってしまったが、今日は無事にゆっくりとお茶ができるだろう。
午前と午後の授業を乗り越え、各々が部活やケヤキモール、寮へと向かい始めたとき、わたしは早見さんに声をかける。
「早見さん、今日の予定は大丈夫かな」
「は、はい…。大丈夫、です」
未だにやや警戒されているところだが、こればかりは少しずつ距離を縮めていくしかない。
わたしは早見さんと横並びになり、教室を出る。
教室の扉を閉めるまでわたし達の背中に向けられていた視線について、今追及することは避けよう。
「今日もケヤキモールでいいかな」
「はい」
短くそう返ってくる。
とはいえ、娯楽施設がケヤキモールという一つのショッピングモールに集中しているため、寄り道をするにはケヤキモールかコンビニかの二択になる。
放課後に友達と向かう先といえば、ケヤキモール一択になるだろう。
今日は暖かく、学校を出ると暖かい空気がわたし達を包み込む。窓側の席だけあって授業中に眠気を感じなかったかと聞かれれば怪しいところだが、こうして外に出るととても気持ちが良い。
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