【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」ターボ「3スレ目だ!」【安価】
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466: ◆FaqptSLluw[saga]
2021/12/27(月) 21:42:30.61 ID:il/KSp010

『……でもね、多分それだけじゃないんだ。心に残ってる理由』
「多分、か。マヤノでもわかりかねてる、ってことか?」
『うん、そう。いつもなら、マヤが自分で感じたことは、わかるはずなのにね』


 理解することにおいて右に出ない存在、しかも内面だけで言うのであれば、俺の二倍程度経験を得ているマヤノであっても、わからない何か。

 それは、”些細な”と形容するには大きすぎて、かといって”明白な”と形容するには漠然としすぎた疑問だった。

 理解のできないものは、この世界にごまんと存在する。けれども、俺にも、ましてマヤノにも理解できないものなんて、もはや神様くらいなもので。

 だから、なんとなく。その疑問は、わずかなほころびは。


「――予感、じゃないか」
『予感?』
「俺にも説明は出来ないけれど、マヤノが、俺がわからないんなら、未来くらいなんじゃないかって」
『……未来、かぁ』


 マヤノは小さく息を吐いて、吸う。

 わずかな間の後、マヤノは『確かに、そうかも』と呟いた。


『マヤが、何か別のものに置き換わる――みたいな?』
「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」
『うーん……やっぱりわかんないかも』
「まぁ、未来のことだしな。良く解らなくて当然だ」
『……あ、でも。一つだけわかることがあるよ?』


 そう言って、マヤノは小さく笑う。

 さっきまでの不安な声は、どこかに消して。

 それが取り繕ったものなのか、それとも切り替えたものなのか、俺にはわからない。

 何もかも解らない。けれど、その声は――。


『トレーナーちゃんと一緒なら、どんな未来でも悪くないなって、思えるってこと!』


 とても朗らかで。

 暖かくて。

――俺の不安を、相変わらず溶かしてくれる。

 きっと、どんな時だって。

 あるいは夢千夜――10000年経ったって。

 無明の闇の中、差し込む光みたいに、俺を導いてくれるんだな、って思えた。


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▼[リミテッドイベント:夢千夜]が終了しました。

▼[リミテッドイベント:夢千夜]が終了したことにより、[エンディングイベント:夢n夜]
が追加されました。

※[エンディングイベント]
エンディングイベントはその名の通り、当SSのエンディングの一つです。
エンディングイベントは、行動安価によって発生する可能性のあるイベントです。
当イベントが発生した場合、当SSは終幕へと至ることになります。

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