【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」ターボ「3スレ目だ!」【安価】
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32: ◆FaqptSLluw[sage saga]
2021/09/05(日) 19:30:39.95 ID:v2+k5mIX0

 月明かりが、淡く二人を照らす。

 何処までも静かだった森は、今は僅かに風を吹かせて、心地が良い穏やかさ。

 切り株に座っていた俺は、ふとこちらを見つめる視線に気づいて、手招きする。


「いつまでも立ちっぱなしじゃなんだ、座ったらどうだ」
「……お言葉に甘えるよ」


 小さく歩み寄って、遠慮がちに腰を下ろす。

 いくら切り株が大きいとはいえ、大の大人が座っていればそこそこに狭い。

 シンボリルドルフと背中を合わせて座るような形になってしまう。

 一瞬「立ってしまったほうが良かったんじゃなかろうか」とは思ったが、しかし立ってしまえばシンボリルドルフも立ってしまうだろう。

 少し恥ずかしいし、マヤノには悪いが……少しだけこのままでいよう。


「なぁ、トレーナーくん」


 ふと、シンボリルドルフが声を掛けてきた。

 どうした、と背中越しに返すと、尻尾が僅かに揺れた。


「世間一般から見て、私たちはどう考えても他人だ」
「そうだな」
「公の場ではそれなりの態度で振舞わなければならない」
「……そうだな」


 シンボリルドルフと俺は、どれだけ記憶があったとしても他人だ。

 他人同士が唐突に親密にしていれば、何かを疑う人も増えるし、面倒も増える。

 まして生徒会長ならば余計に。

 ……論理も、直感も。シンボリルドルフがなぜこんなことを突然に言い始めたのかを理解していた。

 だから。


「なぁ、トレーナーくん」


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