【ウマ娘】トレーナー「なんかループしてね?」ターボ「3スレ目だ!」【安価】
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29: ◆FaqptSLluw[saga]
2021/09/05(日) 18:33:02.30 ID:v2+k5mIX0
「――シンボリルドルフ、君は……もともと、俺が担当してたウマ娘だろ」


 そう言えば、シンボリルドルフは小さく微笑む。

 はいともいいえとも言わない。だが、その反応が何よりの証拠だと言えた。


「そうか、そうだよな。考えてみれば――”俺が初めてループした時、育成に失敗したウマ娘が居る”はずなんだ」
「……」
「ついでに言えば、君は――ループした記憶を明確に引き継いでいる。そうだな?」
「……そうだ」


 小さく答えるシンボリルドルフの口調は、もともとのそれに戻っていた。

 観念したのだろうか、それとも心境の変化があったのだろうか。

 ともかく、その確認が取れたのであれば、まず聞きたいことは一つ。


「なぜ俺は君の記憶を失っていた?」
「……正直に言うと、あまり気持ちのいい話ではないよ」
「気にはなるが、君が話しづらいならそれでもいい」


 俺の言葉に、シンボリルドルフは首を振る。


「私が、ではない。君にとって気持ちのいい話ではない、ということだ」
「俺にとって……。構わない、教えてくれ」
「――自殺だよ」


 ……なんとなく予想は付いていた。自意識世界の内側でシンボリルドルフが言った「命を絶とうとも」という一言。

 あれは、実際に人の死を見ていなければ出ない一言だ。


「……想像以上に、堪えてないな」
「なら良かった。……トレーナーくんが自殺した後、私以外の全ての人々から記憶が消え去った」


 君を含めてね。と言外に込められた一言だった。


「結果として、私は記憶を把持したまま此処に至る……というわけだ」
「そうか……。なあ、一つ聞いてもいいか?」
「いくらでも」
「……俺は、上手くやれたか?」



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