【咲-saki-】京太郎「ウルトラマンの力」咲「光よ!」
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6: ◆dBIP2XuQhg[saga]
2021/08/30(月) 02:17:25.70 ID:21IOf5zl0

―――9月7日・夕方


茜色に染まる校門前、立っているのは二つの影

須賀京太郎と原村和の二人だ

部活が終わってから帰路につこうとしていたのだが、咲と仲間である片岡優希を待つために校門にいる


(和と二人きりとか久しぶりだなぁ……)

「須賀君と二人きりなんて、久しぶりですね」

「あっ、お、おう……」


最近はこうして彼女から話を振られることも多くなってきた

憧れの少女、彼女がいたから麻雀の道に足を踏み入れたぐらいだ。緊張もしよう


「その、和」


ぐっと拳を握りしめる

あくまでナチュラルに自然に、意識しつつうなずく


「俺は次のインターハイ、必ず清澄にふさわしい活躍をしてみせる」

「?」

「そしたら、俺と……」

「和ちゃん、京ちゃん!」

「あっ、咲さん!」


決意を決めて言おうとした“なにか”が言い終わる前に、やってきたのは宮永咲

そちらへと軽く駆けていく和を見て京太郎は少しばかり顔をしかめる

まぁ仕方のないことだとあきらめて息をつくと、京太郎もそちらへと歩いていく


「京ちゃん聞いてよ! 私今度お姉ちゃんと一緒に取材で―――」


景気の良い話である。きっと普段ならばもっと喜べたはずなのだが……

一緒だった友達、いや親友とどんどんと離れていく感覚を覚える

端から違うのだが……それでも感情ではそうもいかずに


「さすが、だな」


笑みを浮かべる京太郎、そんな彼のポケットのケータイが震えた

まだ気づかぬものの、それはそばにいた和からのメッセージ

気づくのは一人になった帰り道で、喜んですぐ肯定の返事を返すことになる提案


『夜、麻雀でもしませんか? まこ先輩のお店で』


―――そしてそれが、彼にとっての始まりの終わり



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