【咲-saki-】京太郎「ウルトラマンの力」咲「光よ!」
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4: ◆dBIP2XuQhg[saga]
2021/08/30(月) 02:07:11.71 ID:21IOf5zl0

―――9月7日・夜


彼、須賀京太郎は麻雀をしていた。そのはずだった

“いつも通りの敗北”だったはずだ

だがおかしい


「っ!」


麻雀卓によりかかり、そのまま椅子から転げ落ちる

対面にいた【原村和】が立ち上がり、京太郎を見下ろす

体中に激痛、それと共に薄れ行く意識


「のど、か……」


さらに両面に座っている【染谷まこ】と【南浦数絵】も意識を失っている

立ち上がった和が“メダルのようなもの”を投げると、目の錯覚かそれが二人の身体に入っていった


「な、にを……」


這うように手を伸ばすと、自らの鞄に手が届く

かといってなにかができるわけでもないが……


「外れ、ですか……ここまでの力量の差では持ちませんね」


傍によってきた原村和が口を開いているのは見えるが、それが和の言葉のようには聞こえない


「まぁ結果的には同じです。待っているものは」


頬に和の手が添えられるのを感じ、見上げる

その背後に光り輝くなにかが見えた気がした

掠れた声で、思わず呟く


「天使……?」

「ふふっ、ふふふ……もったいない。でもさよならです。すぐにみんなそちらに」


手が離れていくが、気力だけで起き上がろうと上体を起こした

固定されている椅子を背に、和を見上げる


「人類的な表現であれば……“根源的破滅”ですか、それをお贈りします」


女神のような笑顔を浮かべる和

そんな彼女を視線の先に、京太郎は“お守り”を握りしめたまま、暗闇に意識を鎮める



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