6:名無しNIPPER
2021/09/02(木) 18:27:36.86 ID:T+hvoRZJ0
ジェットコースターが、ガタ…ゴト…と音を立てながら少しずつ線路を登っていくなか、緊張感やワクワクとした気持ちが入り混じっていました。
「私が座った席にはどのような魔法がかけられているのでしょうか」
ふと呟くと、気づいたサヤさんはこたえます。
「さぁ、いろいろな魔法がかけられていると書いてありましたからね。ぼくもどんな魔法がかけられているか分かりません」
「バラ色魔法…というのは楽しそうでしたね」
「そうですね。ぼくもこのような乗り物は初めてで、すごく楽しみです」
そろそろですね…と私は視界が開けてくる先に目を向けます。
登っていたジェットコースターも少しずつ登ることをやめ、傾き始めていました。
もうすぐ走り始めるということが分かり、少し不安になり、そわそわとした落ち着かない気持ちになります。
そのような気持ちを待つこともなく、ガタン…ガタン…と傾いていたジェットコースターも、カラカラ…と動き始め、ついに、ゴーッと視界が迫るように走り始めたのでした。
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