86: ◆ty.IaxZULXr/[saga]
2021/08/24(火) 22:06:49.83 ID:lF0ws9bq0
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辻野家・リビング
あかり「成宮由愛ちゃんに憑いてる存在が原因なんですか」
亜里沙「焦らないで。惠ちゃん、地図を」
惠「ええ」
亜里沙「今の地図はこれ。地図記号は何でしょう?」
凪「凪は学校で習いました。果樹園です」
亜里沙「よくできました。それじゃあ、少し前は」
惠「これよ」
りあむ「何もない?ただの雑草畑だった?そういうことか?」
あかり「父ちゃんはそう言ってました」
惠「何もなかった場所。だけれど、土地の所有者が変わるわ」
りあむ「あかりんごのお父さん、その前はあかりんごのおじいちゃん、その前は?」
あかり「この辺では地主さんと呼ばれてる人、だった気がするんご。もう少し平地でお米を育ててる、とか聞いたような」
亜里沙「そう。お米農家の地主さん」
あきら「お米を育てる、のは向かない気がする。ここは果物向きの土地だよね」
若葉「そう思いますよ〜」
凪「それならば、譲り受けた理由は別にある」
亜里沙「前の地主さんが手放したから、ですね。譲り受けることをお願いしたんです」
惠「更に前の地主は、神社よ」
あかり「あれ、いつも行く近所の神社じゃない?」
惠「その通り。別の神社よ」
あかり「こんな神社あったかな……?」
奏「辻野家が氏子となっている神社に、残ってるわ」
芳乃「土地や建物はありませぬが、意思は受け継がれていましてー」
りあむ「農家の前は神社が持ってたのか、どれくらい?」
亜里沙「150年前くらいです」
あかり「一気に昔になりました」
凪「時は江戸時代か」
惠「幕末から明治にかけて。神社が出来た日付はわかるけど、土地を収めた時期はわからない」
あきら「むしろ、そこはわかるんだ」
芳乃「設立の碑が残っていましてー」
あかり「設立の碑?見たことないです」
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