61: ◆ty.IaxZULXr/[saga]
2021/08/24(火) 21:39:54.59 ID:lF0ws9bq0
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辻野家・玄関前
奏「お疲れ様」
あかり「奏さん」
奏「接触は出来たかしら」
芳乃「はいー。しかし、離すことには失敗しましてー」
奏「あら、予想より強力ね。憑かれている子、平気なの?」
芳乃「問題ないようでしてー。封印前は供物を求めていたのかもしれませぬー」
奏「封印、そう言ってたのかしら」
あかり「はい、言ってました。封印がなければ、退魔師さんは敵じゃないって」
奏「つまり、今は違うということ。力量を見極めるくらいは出来るでしょう」
芳乃「ええー」
奏「今夜は私が見張るわ。ここには近づかせない」
芳乃「白き羽のそなたを信じましてー。わたくしはお休みを」
奏「ええ、ゆっくり休んでちょうだい。辻野さんも、ね」
あかり「大丈夫ですか、奏さんだって疲れてるのに」
奏「この世界に降りて来た存在なの、よほどの存在でなければ負けないわ。疲れ方も人間とは違う」
芳乃「まことの言葉でしてー」
奏「旅行のお礼よ。任せて」
あかり「お礼が大きすぎます、たぶん……」
奏「辻野さん」
あかり「なんでしょうか。飲み物とか持ってきますか?」
奏「あの子達は多くのことを既に知っているわ。だけれど、全てではない。あなたから聞かなければいけないことは、調べていない」
芳乃「わたくしもそれは同じでしてー」
あかり「……それなら、どうすればいいんでしょう」
奏「心に従うの。どんなことでも、受け入れてくれるはずよ」
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