杉元佐一「少し席を外すぞ」アシ?パ「オソマか?」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2021/08/22(日) 21:34:42.49 ID:vpqtKWKGO
「ふむ。尻にはあまり傷がないんだな」
「アシリパさん、つつくのはやめて」
真っ暗な山林で、尻をつつかれる俺。
外気に晒すと尻が冷えてしまう。
背後でアシリパさんがしゃがむ気配。
「やっぱり……まじまじとは見れない」
「わかってくれて嬉しいよ」
ひとまずオソマ鑑賞会のような展開にならずに済んでほっと胸を撫で下ろしていると、ふいに手を握られてドキッと心臓が跳ねた。
「杉元から先にして」
「いや、アシリパさんから……」
「じゃあ、一緒に……」
アシリパさんの手が震えている。
物心つく前に母親を喪い、そして慕っていた父親も奪われた女の子。寂しいのだろう。
心細いのだろう。ならば、俺は男として。
「アシリパ」
「杉本……」
「大丈夫。俺がついてる」
返事はなかった。ただ手を握りしめる力が増しただけ。それでいい。それだけで、俺は。
「俺はァッ!! 不死身の杉元だあっ!!」
ぶりゅっ!
アシリパさんの排泄音を俺はかき消した。
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